ニューオーリンズ旅行 -美しい港湾都市の過去と今-

旅行

こんにちは。旅人会計士のタローです!

今回は美食と音楽の街ニューオーリンズへの旅行を回顧録として記載したいと思います。

11月のサンクスギビング休暇を利用して訪れたのですが、アメリカ南部に位置するニューオーリンズはこのシーズンに旅行するにはピッタリの良い街でした。

街の雰囲気と気候

ニューオーリンズは南部ルイジアナ州の観光都市としてアメリカでは一定の人気があります。場所は地図の通り、メキシコ湾に近く、アメリカで2番目に長い川であるミシシッピ川にも面しています。

隣のテキサス州と同様に夏は気温が高く、蒸し暑い気候だと聞いていますが、僕が訪れた11月3~4週目は穏やかな天候で過ごしやすく感じました。直前に居たミシガンは雪が降り始めるシーズンだったのでかなり気温差があります。ちょうどNFLのバッファロービルズとニューオーリンズセインツの試合があったので多くの方がユニフォームを着ていましたが、その多くが夜まで半袖で過ごしていました!ただ、朝晩は冷え込む日もあるので普通の方は厚手のパーカーやジャケットがあると良いです。

メキシコ湾は8月から10月にかけて、ハリケーンが多くなるためその時期は天候に注意が必要です。ニューオーリンズ周辺は2005年のハリケーンカトリーナなどで多くの被害を出しているように特に気をつける必要のある地域です。

ニューオーリンズはアメリカの中でも観光都市として有名なので、観光客が多く訪れます。見どころもたくさんあり、ミシシッピ川を蒸気船でクルーズしたり、沼地となっているJean Lafitte国立公園で野生のワニなどを見ることもできます。

また、街の中心部にあるセントルイス大聖堂はどこかシンデレラ城を思わせる雰囲気なのでディズニーランドの現実盤を見ているような感覚になりました。

ニューオーリンズはもともとフランス領だったため、今もフランスの影響が街並みや地名、料理などに色濃く残っています。街の中心部にあるフレンチクオーターには色鮮やかな建物が多くあり、建築様式も他のアメリカの都市とは異なっていて洗練された印象です。街歩きをする際にはこうした建物や賑やかな土産物屋が多くあるので繁華街を散歩しているだけでも飽きずに過ごすことができました。

移動とホテル

ニューオーリンズの観光スポットは街の中心部に集まっているので今回はレンタカーを手配することなく、旅行しました。国立公園などに行く場合はレンタカーがあると便利かもしれませんが、その他の主要なスポットは徒歩圏内にあるか、ケーブルカーを利用して散策できるかと思います。ただし、アメリカあるあるとしてはケーブルカーなどの運行情報が様々な要因でコロコロと変わるのでガイドブックではなく、最新の情報を直接HPで確認するようにした方が良いかと思います。

New Orleans Regional Transit Authority - Rider Tools

ホテルはマリオット上級会員のための修行を兼ねていたのでダウンタウンにあるマリオットに宿泊しました。繁華街の南端あたりに位置しているため街歩きにも便利ですし、ここからケーブルカーで博物館やガーデンディストリクトへ行くにも良い場所にありました。もう少し北に行った繁華街の真ん中にあるマリオット系のホテルの近くでは、サンクスギビングでお祭り騒ぎが夜まで続いていたのでもし宿泊していたら寝るのに苦労したかもしれません笑。実際に宿泊した以下のマリオットは飲食店からは少し距離があったので熟睡できました!

今回の旅行を通じて、観光客の多い繁華街では特に治安の心配を感じることは無かったですがニューオーリンズマリオットから少し南に行ったあたりやフレンチマンストリートの北東部は急に人通りが少なくなるため夜間の移動には注意が必要だと思います。

食事と音楽

ニューオーリンズはジャズ発祥の地といわれており、至る所にジャズバーがあります。ルイ・アームストロングも曲の中で「ルイジアナ、ルイジアナ🎵」と歌っていたのですが、自分は旅行に行くまで俄かファンだったので気づきませんでした笑。ジャズバーはどの店も賑わっていましたが、今回は「Fritzel`s European Jazz Pub」に行きました。哀愁漂う渋いジャズバンドの方々は良い味を出していて、心に染みる演奏でした。

ジャズ以外でもブルースやロックのバンド演奏を行なっているバーがたくさんあり、どの店も入り易い雰囲気なので初めて訪れても楽しめる方が多いのではないかと思います。

またニューオーリンズは上記の通り、フランスに統治されていた時代があったり、スペイン領だった時期があったりと美食の国の文化が入っているせいか、料理が美味しかったです。ルイジアナの南部料理はケイジャン料理やクレオール料理として有名で、代表的な料理はジャンバラヤ(香辛料の効いた炊き込みご飯)やガンボ(エスニックなシチュー)などがあります。ベースの味は似ていますが、具材が魚介類や肉類など様々なので滞在していた4日間のうち、ほとんど毎食のように南部料理をいただきました。特におすすめはワニ肉やCrayfishが印象的で美味しかったです。以下の2つの店舗ではケイジャン料理とクレオール料理が幅広くいただけて、どのメニューも満足度が高く、居心地の良いレストランでした。

Home - NOLA Cookery
Mambo's - Cajun & Creole Restaurant. Only Rooftop on Bourbon
Experience authentic cajun and creole cuisine at Mambo's restaurant in the French Quarter, which has the first and only rooftop on Bourbon Street.

また、以下のガンボショップではオクラや他の具材が味わい深い本格的なガンボがいただけて地元の人も多く通うという評判通りの美味しさでした。

Gumbo Shop | Award Winning New Orleans Restaurant
Welcome to Gumbo Shop, one of the best restaurants in New Orleans.

今回旅行した11月は外で食事をするにも良い時期だったので「The Court of Two Sisters」というレストランのテラス席で生演奏を聴きながら、ビュッフェを食べたのもとても良い思い出になりました。

WELCOME TO THE COURT OF TWO SISTERS | Court of Two Sisters

他にも何店か行きたいレストランがあったのですが、4日間ではここまでが限界でした笑。上記のお店は全て繁華街にある店でしたが、どの店も外れが全くなく、さすが美食の街だと感じました。南部料理はベースとなる味自体は似ていることが多いので、苦手という方や飽きてしまった方は他のアメリカ料理などに行ってみると良いかもしれません。

そして今回行った店の中で最も僕が印象に残っている店が「Cafe du Monde」という川沿いにあるカフェです。ガイドブックや観光サイトにはほぼ必ず掲載されている有名店で、土産物屋に行くと必ず「Cafe du Monde」のコーヒーが売っています。店自体はとても簡素な(ある意味フランスらしい大らかな)造りで、メニューもコーヒー2種類(ブラックかチコリコーヒーという甘めのラテ)とドーナツというシンプルなものなのですが、ニューオーリンズのシンボルのようになっているので多くの観光客が列を作っています。普段はこうゆう場合に並びたくないという天邪鬼な性格が出てしまうのですが、今回は良い感じのストリートライブを目の前で聴きながらだったので並んでみました。味は、、、うん美味しいけど普通です笑。でも天気が良かったら店のすぐ裏手にミシシッピ川があるので是非、その川沿いまで持って行って楽しんでみてください。写真だと上手く伝えられないのが残念ですが、川を見ながらのコーヒーとドーナツは最高でした!旅行中に出会ったこうゆう感動の瞬間って良いですよね。夕方の川沿いはランニングや散歩を楽しむ方も多く、メインストリートとは違って良い雰囲気でした。

ニューオーリンズの昔と今

ここまでニューオーリンズ旅行に行ったきた僕個人の良い印象を中心に書いてきましたが、別の角度から見てみるとまた、違った側面も見えてきます。

ニューオーリンズはもともとミシシッピ川を利用した海運の街として栄え、その後もフランスやスペイン、さらには南アメリカの文化が混じり合うエスニックな雰囲気も相まって観光都市としても発展してきました。一方で、海よりも低いという地理的な要因から近年にかけて環境変化の影響を強く受けており、ハリケーンカトリーナに代表されるような大規模な災害が頻繁に発生しています。カトリーナが来た直後の時期はインフラの乱れや人口の流出などもあり、治安が悪化した時期には治安の悪い都市全米トップ10に入ってしまっていたこともあったそうです。現在はカトリーナ以降のインフラ整備と災害対策が奏功した結果、大規模な災害は防がれているそうで、僕が訪れた1ヶ月前にもハリケーンのニュースがありましたが、観光で訪れた限り全く影響はなさそうでした。

New Orleans, Louisiana Population 2024

ただし、人口の推移で見てもピーク時の60年代までは未だ回復しきれていない状況です。観光地化された港湾都市が環境変化の影響を受けて危機にあるという意味では、ニューオーリンズに限った話だけではないと思うので今後、この街がどうなっていくのか注目しながら、またいつか再訪する機会を待ちたいと思います。

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